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実用から離れた論証体系
さて、自然科学のフィールドから次に紹介するのは「数学」についてです。数学は、中学校や高等学校においても必修の科目名となっている学問ですが、その特徴として「それ自体が有用ではない」ということを挙げることが出来ます。どういうことか?簡単に言ってしまえば、二次方程式を解くこと自体が我々に取って有益ではないでしょうし、二次関数のグラフを書くこと自体が私たちの生活に必要なものではないということです。ではなぜそんな数学が中学校や高等学校の科目として採用されているのかというと、この数学というのは他の学問に密接に関係した「基礎学問」であるがためでしょう。数学は、それ自体には意味がありません。しかしながら、それを適切に流用することによって、何倍もの効果をもたらすことになる学問なのです。かの数学大家であるアリストテレスの言に次のようなものがあります。「各部の総和は、その全体量を上回る」これは即ち、1つ1つのパーツは小さく意味のないものであっても、それを組み上げることによって、その1つ1つをただ合計したよりも明らかに大きなものを生み出すことが出来るという言葉です。そんな数学が始まったのは、エジプトはナイル川のほとりであったと言われています。この頃の数学は、土地の測量の為に使われていたもので、まだ「それ自体が実利的」な学問でありました。しかしそれらの知識がギリシャに伝わり、実用から離れた論証体系となって数学として発展していくことになります。そんなギリシアにおいてまず初めに発生したのが、幾何学でした。要するに、図形についての学問です。この中で、更には数論が発展していきます。そこに大きく加担したのが「ピタゴラス」です。ピタゴラスは幾何学の中から数論を編み出して、無理数などの存在についても明らかにして行きました。こうした中で、数学はさらに多岐にわたることについて数字と計算において表そうと試みていきます。アルキメデスは「無限」という原理を作り出し、数学に対して新たな展開を生み出しました。そうして幾何学を初めとした数学は、ユークリッドによって大成します。このような数学が、新たな展開を迎えるのはルネッサンスの時期になってでした。この時代において、印刷術が発明されたことによって、数学はより広く研究されていくことになります。この時期になると、簿記などの計算方法に数学が取り入れられたり、現在では普通になった数学記号の使用なども行われるようになりました。即ち、方程式の誕生です。今となっては一般的な、定数を「a,b,c」で表し、未知数を「x,y,z」で表すという数学文化も、この時代にデカルトによって生み出されたものでした。デカルトは、もっぱら動かないものが対象であったユークリッド幾何学を発展させ、運動や変化についてもその範疇とする新たな数学を作って行きます。これらは、ニュートンなどの物理学者を生み出すのにも大きな力となりました。この時代において研究されたニュートン力学は微分方程式で数学家され、ライプニッツによって微分積分というものが本格的に体系化、関数などもこの時代から始まったと言われています。さて、そんなような歴史をたどりながら現代へ至った数学、その中でも重要であるとされる4つの事柄についてより詳しく見ていきたいと思います。それは「円周率」「進数」「虚数」「素数」の4つについてです。いずれも、高校までの数学の中でも扱われるものですから、是非教養程度に押さえておいてみては如何でしょうか。
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